第30回21酵素の問題の解説
と~っても久しぶりの投稿です。
皆さん、勉強はコツコツと進めていたでしょうか?
いつの間にか夏になり、そろそろ本気にならないとやばいなと、思ってはいるけど…という人も多いのではないでしょうか?
2016年3月に試験が行われた第30回管理栄養士国家試験の問題と正答がでましたので↓
今日はこの第30回の問題の中から酵素についての問題を見ていきます。
21 酵素に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
⑴ 反応速度は、至適pHで最小となる。
⑵ 酵素と基質の親和性は、ミカエリス定数(Km)が大きいほど高い。
⑶ アポ酵素は、単独で酵素活性をもつ。
⑷ 乳酸脱水素酵素には、アイソザイムがある。
⑸ 化学反応における活性化エネルギーは、酵素によって増大する。
この問題、実は今までのこのブログの解説を読めば解けるのです!
さ~ぱりわからない!という人は以下のブログから遡って酵素の問題をすべて解いてからこの問題を解いてみて下さい。
どうでしたか?
重複する問題は簡単に解説していきます。
解説
⑴ 反応速度は、至適pHで最小となる。
反応速度とは基質から酵素の働き(酵素活性)で反応生成物となる反応の速さのことでしたね。ここで、最大の酵素活性を与えるpHを至適pHと言いました。
よって、反応速度は至適Phで最大となる。間違い✖。
⑵ 酵素と基質の親和性は、ミカエリス定数(Km)が大きいほど高い。
ミカエリス定数については詳しくは第29回の酵素の解説に書いてあるのでそこを参照してください。
ミカエリス定数が大きい⇒親和性が低い(基質の濃度を高くしないと反応速度が上がってこないから)でした。
よって、間違い✖。
正しくは、酵素と基質の親和性はミカエリス定数(Km)が大きいほど低い。
⑶ アポ酵素は、単独で酵素活性をもつ。
この問題は第28回と全く同じです。
アポ酵素だけでは酵素として機能しません。よって✖。
(4) 乳酸脱水素酵素には、アイソザイムがある。
この問題が正解!〇
アイソザイムについては重要語句の通りですが、乳酸脱水素酵素はアイソザイムがある代表的なたんぱく質です。
これは、覚えるしかないです💦
アイソザイムの種類をたくさん覚える必要はないと思います。覚えることだらけですものね、テストまで…
とりあえずアイソザイムの種類は、この乳酸脱水素酵素だけ覚えましょう。
⑸ 化学反応における活性化エネルギーは、酵素によって増大する。
これも詳しく解説済みです。
化学反応における活性化エネルギーは、酵素によって減少する。
よって✖。
正解(4)
いかがでしたか?
(4)以外は解説済みだったので、過去の解説を覚えてくれていた人は、乳酸脱水素酵素を知らなくても消去法で解けたかなと思います。
過去の解説といっても、すぐ簡単に頭に入って残るはずがないと思うので、何度も読んで、解いて、理解して、と繰り返し勉強頑張ってくださいね。
わたしも更新がんばらないと…!