第26回糖質の代謝の問題解説
前回に引き続き糖質の代謝についての問題を解いていきましょう。
第26回の問題です。
第26回26
糖質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ヘキソキナーゼは、糖新生系の律速酵素である。
(2)肝臓には、グルコース-6-ホスファターゼが存在する。
(3)グリコーゲンが加リン酸分解されると、グルコースが生成する。
(4)ペントースリン酸回路は、尿素回路の側路である。
(5)グルカゴンは、グリコーゲン合成を促進する。
いかがでしょうか?
今まで学習したことを忘れてなければ、だいぶ答えが見えてきたのではないでしょうか?
とはいっても、人間は忘れる生物。
私もちょっと間があくと、なんだたっけ??となります💦忘れたら何度も何度も振り替えり、繰り返し解いて、より強く記憶できるようにしましょう!
解説
(1)ヘキソキナーゼは、糖新生系の律速酵素である。
へキソキナーゼはグルコース→グルコース6リン酸の時(解糖系)の酵素でしたね!
よって✖。
(2)肝臓には、グルコース-6-ホスファターゼが存在する。
これが正解〇!
グルコース6リン酸→グルコースの反応はグルコース-6-ホスファターゼによって触媒されました。
ここで覚えてほしいのは、この酵素は肝臓にはあるけど筋肉にはないということです。
これが、のちに血糖の維持などの問題で重要になります。
その話は、出てきたときに♪
(3)グリコーゲンが加リン酸分解されると、グルコースが生成する。
これは前回説明しましたね。
グリコーゲンが過リン酸分解されると、グルコース1リン酸になります。よって✖。
ちなみにこの時の酵素はグリコーゲンホスホリラーゼです。
(4)ペントースリン酸回路は、尿素回路の側路である。
これも説明しました。
ペントースリン酸回路は解糖系の側路でしたね!
わからなかった人、初耳の人はもう一度復習を↓
(5)グルカゴンは、グリコーゲン合成を促進する。
グルカゴンはお腹がすいた時に出るホルモンでしたよね。
グリコーゲン合成はお腹がいっぱいの血中に糖が沢山あるときに合成されます。
よって✖。
グルコース→グルコース6リン酸はへキソキナーゼ(肝細胞ではグルコキナーゼ)
グルコース6リン酸→グルコースはグルコース6ホスファターゼ(筋肉にない)
この二つの比較はよく出るので、もう一度復唱して覚えておきましょう。