合格するぞ!管理栄養士国家試験

管理栄養士国家試験についてのあれこれや、過去問の解説、勉強法や管理栄養士の仕事などについても書いていこうと思います。 

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『人体の構造と機能及び疾病の成り立ち』第一問目の解説

前回でとりあえず覚えてほしいところを書きました。その他の解説についてはふれなかったので、時間のある人・詳しく学習したい人は、さらに以下をみて学習してくださいね。

 

 第29回解説

(1)ミトコンドリアでは、解糖系の反応が進行する。

(2)粗面小胞体では、ステロイドホルモンの合成が行われる。

(3)ゴルジ体では、脂肪酸の分解が行われる。

(4)リソソームでは、糖新生が行われる。

(5)iPS細胞(人工多能性幹細胞)では、神経細胞に分化できる。

 

 (1)解糖系(4)糖新生(3)脂肪酸の分解

これらはミトコンドリアと細胞質内での反応に分けられます。

ミトコンドリアでの反応>

 クエン酸回路と電子伝達系

 脂肪酸のβ₋酸化(脂肪酸の分解)

 ミトコンドリアでの反応には酸素が必要!

<細胞質での反応>

 解糖系、糖新生、グリコーゲンの合成など

これらはまだ先に出てくるので、今回はこのくらいに。

(2)ステロイドホルモンの合成

ステロイドホルモン=ステロイドは誘導脂質=脂質の合成⇒滑面小胞体 

(5)ips細胞(人工多能性幹細胞

ヒトの皮膚などの体細胞から様々な組織や臓器の細胞に分化する細胞。ほぼ無限に増殖する能力ももつ。山中教授がノーベル賞を受賞したことでとても有名になった細胞です。様々な臓器の細胞:神経細胞ももちろんok。

 

第28回解説

(1) 細胞膜は、リン脂質の二重層からなる。⇒そのままok

 (2) 赤血球には、ミトコンドリアが存在する。

 赤血球は成熟の過程で核やミトコンドリアなどがなくなります。

赤血球は酸素を運ぶ役割をしていますよね。ミトコンドリアは酸素が必要!と前回の重要語句の説明にも書きました。身体中に必要な酸素がミトコンドリアに使われたら効率が悪いですよね。そこで、赤血球にはミトコンドリアがなくなったという説が現在有力になっているようです。

(3) リソソームでは、たんぱく質の合成が行われる。 

リソソームの役割覚えていますか?

細胞内消化の場、でしたよね。つまり、不要になったたんぱく質などを分解します。合成ではなく、分解です。もともとlysosomeのlysoの部分は分解(lysis)の意味があります。ちなみに、たんぱく質の合成は粗面小胞体でしたね!

 (4)滑面小胞体では、グリコーゲン合成が行われる。

グリコーゲンの合成は細胞質で行われます。グリコーゲンの合成と分解については基礎栄養学などでさらに詳しく学ぶ必要があります。とりあえず今は合成の場は細胞質ということを忘れないように覚えてくださいね。

 (5) iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、受精卵を使用する。

iPS細胞については上記でもふれました。受精卵の使用はES細胞。倫理的な問題から使用には議論の余地があります。

 

第27回解説

(1)リソソームでは、グリコーゲンの合成が行われる。

また出てきました。リソソーム。もう覚えたかな?

 たんぱく質の分解ですよね。ちなみにグリコーゲンの合成も第28回の(4)で出ました。細胞質内での反応ですね。

(2)滑面小胞体では、遺伝情報の転写が行われる。

滑面小胞体は脂質の合成でしたね!

(3)粗面小胞体では、たんぱく質の合成が行われる。⇒そのままok

(4)ゴルジ体ではATPの合成が行われる。

ゴルジ体はたんぱく質の修飾でしたね。この修飾というのはたんぱく質に糖鎖を付けたり、次はリソソームへ等のたんぱく質の振り分けをしてくれています。ちなみにATPの合成の代表的な場所はミトコンドリアでしたね。

(5)ミトコンドリアでは、糖新生が行われる。

糖新生は細胞質内です。糖新生とは何か?はまた説明しますね。

 

第26回解説

(1)リソソームでは、ATPの合成が行われる。

どちらも何回か出てきましたね。リソソームたんぱく質の分解。ATPの合成はミトコンドリアですね。

(2)細胞膜のリン脂質は、親水性部分が向き合って二重層をつくる。

リン脂質は脂質二重層ですが、この二重層には疎水性部分が中、親水性部分が外を向いています。水と仲良しの親水性が外だからこそ、血中に馴染んで移動もできるのですね。

(3)ゴルジ体では、遺伝情報の転写が行われる。

ゴルジ体はたんぱく質の修飾。ちなみに遺伝情報の転写は核の中です。

(4)滑面小胞体では、脂質の代謝が行われる。

脂質の合成や解毒を行うので、脂質の代謝としているのでしょうね。〇です。ちなみに滑面と粗面小胞体の違いはリボソームが付着していないか、しているかです。

(5)細胞内液のNa+濃度は、細胞外液より高い。

細胞膜にはNa-Kポンプというのがあって、細胞内のNa+を外にくみ出し、K+を細胞内に取り入れてます。そのため、細胞内液はK+が細胞外液はNa+の濃度が高くなります。

 

  いかがでしたか?

 

過去4回分の解説を一気に書くと、なかなか大変ですね。

読む側も大変かなぁと思うので、これからはもう少し分量を考えて更新します。

 

皆さん、勉強がんばってくださいね!

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