第28回酵素に関する問題の解説
前回に続いて、酵素に関する第28回管理栄養士国家試験問題を解いてみましょう!
酵素に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(2)基質と親和性が低いと、ミカエリス定数(Km)は小さい。
(3)酵素活性の調節機構として、酵素たんぱく質のリン酸化がある。
(4)アロステリック部位は、酵素の基質結合部位である。
(5)アイソザイムは、同じ一次構造をもつ。
この問題、前回解説した第29回の酵素に関する問題とほとんど同じですね!
前回、前々回のブログできっちりと理解できていれば解けるはずです。
わからない人は必ず、以前のブログを勉強してから解いてみてくださいね!
正解が分からなくても、消去法で解けると思います。
解けましたか?
では、解説いきます!
(2)基質と親和性が低いと、ミカエリス定数(Km)は小さい。
これも前回のブログで説明しました。
ミカエリス定数が小さい=基質との親和性が高い!でした。
ミカエリス定数が小さいほど、早くに反応する。つまり、基質と仲良し(親和性が高いという)でした。よって✖。
(3)酵素活性の調節機構として、酵素たんぱく質のリン酸化がある。
酵素活性はいろんな方法で調節されています。
よく出てくるアロステリックというのもその一つです。アロステリック部位に結合することによって、結合された酵素の立体構造の変化などが起こります。
ここでは、リン酸化とありますがこれも酵素活性の調節に一役買っています。
あるたんぱく質にリン酸がつくことにより、酵素の立体構造が変化し、酵素が活性化あるいは不活性化します。
リン酸化がある酵素の活性・不活性の調節スイッチになっているのです。
よってこれが正解!
(4)アロステリック部位は、酵素の基質結合部位である。
これも説明済み。基質が結合する場所とは違うところに結合しましたね。
間違い✖。
(5)アイソザイムは、同じ一次構造をもつ。
アイソザイムは構造が違いましたね!よって間違い✖。
いかがでしたか?
酵素については次回で終了です。
頑張っていきましょう!