合格するぞ!管理栄養士国家試験

管理栄養士国家試験についてのあれこれや、過去問の解説、勉強法や管理栄養士の仕事などについても書いていこうと思います。 

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管理栄養士国家試験問題 人体~ 情報伝達の問題の基礎知識

以前Gたんぱく質が出てきたので、その流れで生化学分野の情報伝達分野になるのかな?の解説をします。 

 

この分野、とても難しいですよね!

すべて理解するにはなかなか大変だと思います。毎回必ず出る問題ではないので、時間がない人はとりあえず太字や大きな文字だけ読んで覚えてもらって、ゆとりがある人だけしっかり理解してもらえればなと思います。

 

まず重要語句は

cAMP(サイクリックAMP)

セカンドメッセンジャー

かな。(cAMPはセカンドメッセンジャーなのだけど。)

 

これらの語句を説明しつつ情報伝達の基礎知識をまとめてみます。

 

まず体内の情報のやり取りは大きく分けて以下の2通りがあります。

  1. 神経系
  2. 内分泌系

1の神経系はシナプス型分泌ともいい、刺激を受けたニューロン(神経細胞)の末端から、神経伝達物質が放出され、それが次のニューロンなどに結合することによって刺激が伝達されます。

2の内分泌系は刺激を受けた細胞からホルモンが放出され、そのホルモンが血液にのって移動し、離れた標的細胞上の受容体に結合することにより伝達されます。

 【絵:上が1、下が2】

f:id:fiveleafclover:20160312111237j:plain

 標準栄養学講座 生化学 金原出版株式会社より

この2の内分泌系なのですが、ホルモンなどの情報伝達物質が脂溶性か水溶性かでさらに伝達機構が異なります。

 

脂溶性の場合(ステロイドホルモンや甲状腺ホルモン 

標的細胞の生体膜を通過できるので直接細胞内へ移行し、核内または細胞質内の受容体に結合し、遺伝子に作用します。 

 

水溶性の場合(ペプチドホルモンやカテコールアミンなど)

 細胞内に入れないので、細胞膜受容体に結合し細胞内にシグナルを伝達します。

ここで働くのがセカンドメッセンジャーです。受容体に結合した刺激がⅽAMPなどのセカンドメッセンジャーに伝えられ、これは細胞内を自由に移動でき伝達できるので、最終的に標的たんぱく質が活性化されるのです。

もう少し詳しく書くと、受容体に結合した後、近くに存在するアデニル酸シクラーゼが活性化し、これによりATPからcAMPが生成されるのです。

 

ややこしいですね!

もう少し説明は続きます。頑張って!

 

この細胞膜受容体でよく出てくるのがGたんぱく質共役型受容体。

このGたんぱく質受容体の構造は細胞膜を7回貫通する一本鎖ペプチドです。過去問でよく7回貫通~と出題されているので、ここも覚えておいたほうがいいと思い書きました。

このGたんぱく質によって、アデニル酸シクラーゼが活性したり抑制したりされるのでつまり、Gたんぱく質によって結果的に細胞内情報伝達が制御されています。

 

もちろんすべての水溶性物質がGタンパク質受容体を介するかというとそうではありません💦

他にもいろんな機構がありますが、ややこしいしあまり出ないので割愛します。

 

特に管理栄養士国家試験の問題で出されやすいのは、グルカゴンです!

グルカゴンはこのGたんぱく質受容体を介する情報伝達をします。

これは覚えておいてくださいね。

 

いかがでしょうか?

本当にややこしいですね。

このまま過去問解説をしようと思いましたが、疲れたので💦次回にします!

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